だけど、無情にも朝はやってくる。
体は疲れ切ったけど、心は満たされないまま…私たちは部屋を後にした。
昼にはパパがやってくる。
帰る準備をしなきゃ…
自分の朝食を済ませ、
蓮くんの部屋に最後の食事を持って行って、最後のキスを交わした。
蓮くんに教えてもらったキスに、私は完璧に応えられるようになっていた。
キスを終えても、お互い無言だった。
蓮くんは携帯なんて持ってないし、
なにより私たちには、そんなものがあってもどうしようもない。
だって、肌を合わせていないと、なんの意味もないから。
きつく抱きしめあって、私は蓮くんの部屋を後にした。