それと同時に、隣の席を見ると 相変わらずいない。
「ふふ..今日も遅刻か。」
遅刻常習犯の彼を思い浮かべると、思わず笑みがこぼれる。
ガラッ...バンッ!!
「ぃよっしゃぁぁ!セーフッ」
汗だくでガッツポーズをとる小人に担任の先生はすかさず
「普通に遅刻だバカ。早く座れ」
と彼の頭を教科書でパコーンと叩いて、そう言った。
「ちぇっ。座りますよ。座りゃーいいんでしょ」
と、遅刻常習犯の彼は渋々 あたしの隣の席に座る。
エナメルを机に置くと、さっきの事が無かったかのようにさわやかな笑顔をあたしに向けた。
「おはよ、佐藤」
「おはよ、河野くん」