「おーい。お前ら、なに堂々とホームルーム中にイチャついてんだゴラァ。」

担任の笹尾先生がいつの間にか、あたしたちの前で腕をくんで立っていた。

「「あ...忘れてた。あは」」
あたしと河野くんは、声を合わせてそう言う。

「ったく...本当仲がいいよな、お前ら。」
先生が呆れた顔でそう言う。

あたしと河野くんは、また声を合わせて まぁね♪ とにこやかに笑って見せた。
仲、良いって思われてるんだ...。嬉しいな。

「もしかして...付き合ってんのか?」

「は?」
先生が言ったことに対して、思わずそんな声が出てしまった。

「いやい...」

「ちがうよーささおっち!こいつらは、親子なの、お!や!こ!だからこんなに仲が良いんだよ~」
一人の男子があたしの声にかぶさってそう言った。