彼の長い前髪から見える、真っ直ぐな瞳があたしをとらえる。

「...え?なに??」

「なに?って、お前が俺をあつーい目で見つめてるからだろ」

そう言って、彼は意地悪な笑みを浮かべた。

え、そんな見つめてたかな...
恥ずかしい...気を付けなくちゃ。

「べ、別に。前髪が長いから、見えるのかなーって思って見てただけ!」

「そーそー。前髪が長くて困ってるんだよなぁ。
なぁ、佐藤。ピンでとめてくんね?」

そう言って、ピンクのピンをあたしに渡す。