「なぁ、お前って桜城 陽?」

  「そうだけど...。何か用?」

  私、桜城陽は大瀧中学校の水泳部一年だ。」
 
  だが、私は二歳から続けてた水泳をやめた。

帰るのも時間的に早すぎたため、教室でグラウンドを見ていると

  158cmの私より少しだけ小さな男の子に話しかけられた。

  「なんでお前、部活に来ねーの?」

  「......面倒だから。」

  「はぁ。どうしても部活に来ねーの?」

  「気が向いたら行くけど。」

  「俺は、今の話してんだけど。」

  「今日はめんどくさい。」
 
  しつこく話しかけてくるそいつを一蹴する。
 
  とにかく、私は泳ぎたくないんだ。ほっといてくれ。