「ごめんひーくん!あたしひーくんのこと信じてたけどやっぱ無理!怖い!あたしにはこんな試練耐えられないっ!!!」




目を強く瞑りひーくんにしがみつくようにしてあたしは懇願した。



その瞬間………カランカランと扉が開く音がして、ひーくんが一歩踏み出したからあたしも一緒に踏み出していて………。




「は?試練?」




ひーくんの呆れたような声。



そのあとに、奥の方から大きな笑い声が聞こえてきた。



恐る恐る顔を上げると………そこは小さなバーのような感じで、細長い店内にはカウンターとそのカウンターに沿ってオシャレなイスがいくつか並べられていた。



そして笑い声の主である男の人が5人いて……あたしたちの方を見てお腹を抱えながら笑っていた。




「え?え?どういう……こと?」


「知り合いの先輩の店。どうしてもお前のこと見たいっつーから連れてきたんだよ」



は……い?