「あの…。廣谷由梨です。お名前何ですか?」

そう話かけてきてくれたのは、背が結構小さめの小柄な女の子。


「あ、宮谷莉亜です。」

「よろしくです」

由梨ちゃんは笑顔で挨拶してくれた。

「うん。よろしく」


すかさず、私も笑顔を返す。

そこから、その子と別れ、何人かと挨拶し、下校になった。

昇降口で由芽ちゃんを待っていると由梨ちゃんが歩いてきた。

「あ!莉亜ちゃん」

「あ!由梨ちゃん。今日は話かけてきてくれてありがとね。」

「いやいや、こちらこそありがと。これからよろしくね。」


そう言い別れた。

私は、やっと仲良くなれそうな子がいるなと思った。

「莉亜ちゃん、おまたせ。」

「由芽ちゃん、聞いて!友達出来たかも♪」


ウキウキしながら早速報告する。

「良かったじゃん。莉亜ちゃんは少し人見知りだけど、仲良くなれば面白いから、たくさん友達できると思うよ。」

「うん、ありがと」


こうやってアドバイスをくれて、人のことを気遣ってくれる、優しい由芽ちゃんが大好きだ。