「──眠ってるみたいって、本当なんだな……」



 火葬場に着き、雪那との最後の時間を過ごす中、頼星が呟いた。お通夜の時にもそう思ったのは、まだ半信半疑で居るからなのだろう。



「そうだな……」



 短く返した風巳は、それしか返答が思いつかないらしい。棺に横たわる雪那を、ただただ見つめている。



「……お前ら、この後の記者会見大丈夫なのか?そんなんじゃ雪那に笑われるぞ。」



 光夜がキツめの口調で言う。少しでも、二人を奮い立たせたかったのだろう。



「光夜の言う通りだよ。ファンのみんなも突然のことでびっくりしてるだろうし……もしかしたら俺達よりショックかもしれないよね。だからこそ、ちゃんと会見で伝えないと。」



 紘も静かに言う。その言葉に、三人は深く頷いた。硝子は陰ながら涙しそうになっており、高藤は「紘、よく言ったな」と微笑した。

 式場には、学校の先生や友達、織春をはじめとした映画共演者達、Trickstersの二人や事務所の先輩など、芸能人も来てくれている。多数のファンも訪れていたが、やはりショックで来られなかった者も居るだろう。そう思うと、頼星達の胸が強く痛んだ。