ー…

そのあと、休む間もなく何曲も演奏を続けていたつばさたちを琉生は吸い込まれるようにしてみて、時には周りの人たちのように声をあげた。

ー…高橋さん、楽しそうに演奏するなぁ…作詞・作曲だけじゃなくてこんな風に弾くんだ…

『ふぅ…次で最後の曲になります。』

菜摘のその言葉に会場の皆が静まりこんだ。

ー…次で最後なんだ…もっと聴いていたい気もするな…

そんなことを思いながら琉生はステージを…つばさをみつめた

ー…え?

するとつばさと目が合い、つばさは琉生の方をしばらく真剣にみつめていたがふとへにゃりと笑い…

『次の曲はつばさが作った新曲です。そしてこの曲は…』

菜摘はそこまでいうと言葉を切り、つばさの方を向き





『つばさが、歌います』

静かにそういうと微笑んだ



ー…