「お疲れ様でしたー!」




店も閉店時間になり、私は制服に着替えると夜道をヨタヨタと歩く。




バイトするまでずーっと遊んでた私は、久しぶりの長時間バイトに足が悲鳴をあげていた。




で、でも………!




目標の額まで、あともう少しだし…!



「よーしっ!明日も頑張るぞーっ!」



道端でそう叫びながら、私は足取り軽く駅へと向かう。




この日の夜は星ひとつ見えない夜空で、いつもは五月蠅いバイクの音も聞こえなかった。



久々にぐっすりと寝れたこの日の夜は、もしかしたら、これから起こることの前触れだったのかもしれない。