「でも一緒に活動してるわけではないんだよね、こんな風に部屋も違う。」

ふぅ、と息をつくと紅王子は再び話し始めた。

「この学園は人数が多い。全寮制で校則もまぁ厳しい。その中でも生徒の自主性を第一に考える学校でね。
教員は優しいけれど、放任主義を貫いている。
高校で生徒会も何もないんだが、ある程度の許可は私たちが出すことになっているのさ。
これだけ大きな学園だと、生徒会の仕事も多い。分けざるを得ないくらいね。
仕事量が半々にするために、管轄も丁度半々にしてみたら上手くいったらしくてね。それからはずっとこの形で落ち着いている。」

一気に畳み掛けてきたな・・・
パンフレットでも読んでるんじゃないかってくらいだ。
紅王子は机に置いてあったカップを持ち上げて、それに口をつけた。
あ、珈琲の良い香り。



「ざっくり言うと、文化系のことをやる生徒会なの!」

おぉ、びっくりした。
突然だな・・・。

「しぃ、ざっくり言い過ぎ」
「えー、そう?
だってみぃちゃんの説明長くて分かりづらい。」
「え?」

「わーわー、嘘だよ嘘!
言葉の文ってやつ!」


微笑ましい時間が続く。
仲良いんだなーなんて思ってたら、不意に紅王子と目が合った。