「コレ、光ちゃんに・・・」



幸太が少し大きめの箱を俺に差し出した。




「光、お兄ちゃん、これくれたよ?」



光に渡すと早速ビリビリと箱の包みを破りはじめた。



「光、何て言うの?」




ちょっこちょこと幸太の所へ行って、ペコリと頭を下げた。



そして、とびきりの笑顔で、



「ありやと!!」




幸太が光にくれたのは、人気アニメの魔法のステッキだった。




実は、誕生日に人形とどっちにしようか、迷っていたやつ。




「幸太ありがとう。」



「ありがとうございます。」



リカと顔を見合わて笑った。




「パパ、コレやって?」



光はすっかり、おもちゃに夢中。


電池を入れてやると、いろんな音の出るボタンを押して、楽しそうに遊んでいる。




その音が、あまりにも明るくて、少しだけ心が軽くなった。




.