リカが俺の腕の中に戻って来てくれた。


本当は俺にはリカを愛する資格も愛される資格もないのかもしれない。



それでも、もうこの温もりを手離す事は、俺には出来ない。


図々しいと言われるなら、俺はとことん図々しい奴になってやる。






しばらく抱き合ったままだった体を、リカはゆっくりと離した。




そして俺の手を取ると、その手をそっとリカのお腹に当てた。




ピクッピクッ・・・ピクピクッ・・・



確かに感じる命の存在。


「すげ〜・・・元気だなっ」



愛しくてたまらない・・・



たまらなく幸せな気持ちになれる。




「リカ、ありがとう。大事な命、守ってくれて、ありがとう…」





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