時間を待って最初に向かったのは産婦人科の病院だった。
受付で聞いても教えてはくれない。
「患者の個人情報は教えられない規則になっていますので・・・」
「だったら・・・もし、もし上原リカがこの病院に来て、子供を中絶したいと言ったら、必ず止めて下さい!お願いしますっ!お願いします!」
あまりにも場違いな俺に、そこにいた誰もが怪訝な視線を向ける。
俺はその日1日、その病院の前で、ずっとリカが現れるのを待った。
病院なんてたくさんあるのに・・・
でももしかして・・・
そう思うと、離れられなかった。
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