もしかしたら、すぐに帰って来るんじゃないか・・・



ただ俺の顔が見たくなくてバイトを休んだのかもしれない。


それなら、いいんだ。




リカが無事なら・・・




暗い部屋の中で立ちすくみながら、そんな事を考えていた。


でも、もうすぐ日付が変わろうとしている時間に帰っていないなんて・・・




・・・リカはもう帰って来ない?




体中の毛が逆立つのを感じた。





何を探しているのか、何をみつけたいのか・・・



分からないけど、リカの家の中をひっくり返すように調べていった。



手紙や・・・


領収書・・・



リカの今いる場所を教えてくれる何かを・・・





最後に開いたクローゼットを見て、リカが確実に俺の前から姿を消したんだと分かった。




二人で行った旅行で、リカが持っていた小さな旅行バック。


いつも上の棚に置いてあったのに、



それだけが見当たらない。




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