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ーアフィカ領地、ツング村。
バチバチと爆ぜる無慈悲な炎に、村は自然や家どころか、人すらも焼き払った。
「クソッ、遅かったのかよ!!」
ーダンッ!!!
レインは悔しそうに家の壁だったはずの瓦礫を殴る。
「っ……………」
私は、泣き出しそうなのを隠すように、俯く。
父様との話し合いで、私達はすぐにツング村への救援と、両領主への事情の確認を引き受けた。
それに、私の力なら、その傷や大地を癒す事が出来る。でも………
私は、失われた命は救えない。
一度ついた心の傷は癒せない。
「これは……」
「俺達が来ても、もう………」
騎士達の動揺が、耳に入ってくる。皆が、その光景に絶望していた。
これは、まるで地獄。罰を与えられる、罪人のような気持ちだった。
それでも………たとえ、ここが地獄でも……
「まだ諦めちゃ駄目……」
私は俯いたまま、自分に言い聞かせる。