レイン、あなたの強さに、私はいつも感動させられる。
「今のレインには、力がある。そして、私達という仲間も」
レインの手をとり、両手で包み込んだ。
緊張からか、レインの手は冷えきっている。それが、どうか温まればいいと切に願った。
「その剣が、多すぎる大切なモノをこぼしてしまっても、私が、かならず拾いきるわ」
そう、一人では指の隙間からこぼれ落ちてしまうであろうモノも、二人でなら………
「もう、レインは、一人じゃないから」
「っ…………」
レインは息を詰まらせ、私を驚いたように見つめる。そして………
ーギュッ
まるで、すがるように、私を抱きしめた。そのだきしめる腕にそっと手をそえる。
「…………ありがとな」
レインはまるで泣きそうな声でそう、言うと、すぐに「行くぞ」と前を見据えた。
「うん、行こう」
この人を支えよう。
私が、心を、体をこの人に救われたように。
そう心に決め、私達は駆け出した。