愛斗の家のリビングには、両親もいなかった。

「あれ?誰もいなかったっけ?」
「……うん。父さんは、浮気してどっか行った。だから、母さんが1人働いてる。」
「そっかぁ…。」

愛斗の明るい性格からは考えれないくらい愛斗の家庭環境は悲しいものだった。

「もー!そんな暗い顔しないでよー!ほらほら、食べよー?」
「…うん。そーだね!何食べるの?」
「カレー!」
この時から私は、愛斗に惹かれたんだと思う。

もうこれ以上愛斗の笑顔を壊したくない。
ずっと、愛斗と笑っていたいと思ってた。