「美紗、謝らなくていい。大丈夫だから、ちょっと落ち着きなよ」
一体何が――、という質問は、彼女の悲痛な叫びに遮られた。
『やっぱり駄目よ。あの人――、鷺沼響だけは、絶対駄目!!』
――響、先輩?
突然彼の名前が出されたのにも驚いたがそれ以上に、美紗が先輩を呼び捨てにしたのが、ボクには信じられなかった。
一体何が……
『ごめん、なお、駄目なの――、私、ごめ……』
……美紗が感情的に声をあげるのなんて、ボクはもう何年も聞いていなかったかもしれない。
何があったのかと何度聞いても、返ってくるのは彼女らしくない支離滅裂で非論理的な単語の羅列。
『ごめん』
『駄目』
『鷺沼響』
単語を拾い上げて繋いでも、意味を成さなかった。
一体何が――、という質問は、彼女の悲痛な叫びに遮られた。
『やっぱり駄目よ。あの人――、鷺沼響だけは、絶対駄目!!』
――響、先輩?
突然彼の名前が出されたのにも驚いたがそれ以上に、美紗が先輩を呼び捨てにしたのが、ボクには信じられなかった。
一体何が……
『ごめん、なお、駄目なの――、私、ごめ……』
……美紗が感情的に声をあげるのなんて、ボクはもう何年も聞いていなかったかもしれない。
何があったのかと何度聞いても、返ってくるのは彼女らしくない支離滅裂で非論理的な単語の羅列。
『ごめん』
『駄目』
『鷺沼響』
単語を拾い上げて繋いでも、意味を成さなかった。