2月28日、木曜日。
穏やかな晴天の下、卒業式は粛々と行われた。
ボクは定番の合唱曲を、唯一交流のあったたったひとりの3年生のために歌った。
梶原が在校生代表で送辞を読むのを見て、本当にコイツが生徒会長だったんだ、と少しだけ驚いて。
卒業生代表の響先輩が答辞を読む、その柔らかい声に聞き惚れた。
式が終わると先輩は卒業生・在校生問わず追いかけまわされていて(纏わりつくのが女子だけじゃないのが、彼の人柄を顕著に表している)、とてもじゃないがボクが近寄る隙はなかった。
穏やかな晴天の下、卒業式は粛々と行われた。
ボクは定番の合唱曲を、唯一交流のあったたったひとりの3年生のために歌った。
梶原が在校生代表で送辞を読むのを見て、本当にコイツが生徒会長だったんだ、と少しだけ驚いて。
卒業生代表の響先輩が答辞を読む、その柔らかい声に聞き惚れた。
式が終わると先輩は卒業生・在校生問わず追いかけまわされていて(纏わりつくのが女子だけじゃないのが、彼の人柄を顕著に表している)、とてもじゃないがボクが近寄る隙はなかった。