「電話かメールくらいしなさいよ、なお。ずっと待ってたのに」
「……でも、いなかったし。置いてかれたのかと思って」
いなかったのは確かだ……部室棟の表には。
見たけど声がかけられなかったんだ、と言ったら、2人共、困るんだろ?
「つーかメールしたのに。返事くらいしろよ」
「マジで? 悪い、気付かなかった」
……ていうか、それは朝起きてから気付いた。
寝てたからな。
だけどそんなに早く寝た理由も聞かれたら答えられないので、適当に誤魔化す。
「ねえ、それよりもなお。昨日、あれから……どうしたの? 生徒会長」
「あ……」
それこそ、キレイさっぱり忘れてた!
純平も固く口を結んだままこっちを見てるのは、多分、生徒会長がボクに告ってきたとこまでは美紗から聞いたからだろう。
――『返事はまだしないで』――
その言葉に甘えたんだ、それは不誠実だと心のどこかで分かっていながら。
それだけでもいっぱいいっぱいだったはずなのに、その後の一件で、すっかり忘れていた。
「……でも、いなかったし。置いてかれたのかと思って」
いなかったのは確かだ……部室棟の表には。
見たけど声がかけられなかったんだ、と言ったら、2人共、困るんだろ?
「つーかメールしたのに。返事くらいしろよ」
「マジで? 悪い、気付かなかった」
……ていうか、それは朝起きてから気付いた。
寝てたからな。
だけどそんなに早く寝た理由も聞かれたら答えられないので、適当に誤魔化す。
「ねえ、それよりもなお。昨日、あれから……どうしたの? 生徒会長」
「あ……」
それこそ、キレイさっぱり忘れてた!
純平も固く口を結んだままこっちを見てるのは、多分、生徒会長がボクに告ってきたとこまでは美紗から聞いたからだろう。
――『返事はまだしないで』――
その言葉に甘えたんだ、それは不誠実だと心のどこかで分かっていながら。
それだけでもいっぱいいっぱいだったはずなのに、その後の一件で、すっかり忘れていた。