2月17日、日曜日の夜。
明日から、学年末試験が始まる。


それから――、美紗や純平と、顔を合わせずに済んだのも今日までだ。
会ったら、きちんと話をしなければ。


……ああ、出来ることならそういうの、テストが終わってからがいいんだけどな。


美紗の問題も純平の問題も、解決は早い方がいい。

分かってはいるけど、――だって、テストも待ってはくれない。
ボクのちっさい脳ミソは、全部を同時になんて処理出来ないのだから。


自分の部屋に戻り、机に向かう。
夕飯までの隙間時間にちょろっとだけ明日のテスト科目の最終確認をして、先輩の助言どおり今日はさっさと寝てしまおう、と参考書を開いた。