だけど、美紗の発言はまだ終わりじゃなかった。
タメた間に見合う十分な破壊力を持つ一撃を、彼女は最後に持ってきた。
「『お前にフラれた俺が行くのに、なおにフラれたからってお前は逃げるのか』って」
「――は……ッ!?」
純平がフラれた!?
いや、昨日あの時点で彼の失恋は確かに決定していたけど。
美紗がそれを言うって……。
咄嗟に純平を仰ぎ見ると、彼は「見るな」と小バエでも追い払うように手の甲で払った。
「純平、私のことが好きなんですって」
好物の食べ物のひとつを紹介するみたいな軽い口調で、美紗はそう言ってのけた。
え?
――いつの間に?
「純平……告っ……たの?」
無言で前を歩きはじめた純平の背中が、YESと言っていた。
タメた間に見合う十分な破壊力を持つ一撃を、彼女は最後に持ってきた。
「『お前にフラれた俺が行くのに、なおにフラれたからってお前は逃げるのか』って」
「――は……ッ!?」
純平がフラれた!?
いや、昨日あの時点で彼の失恋は確かに決定していたけど。
美紗がそれを言うって……。
咄嗟に純平を仰ぎ見ると、彼は「見るな」と小バエでも追い払うように手の甲で払った。
「純平、私のことが好きなんですって」
好物の食べ物のひとつを紹介するみたいな軽い口調で、美紗はそう言ってのけた。
え?
――いつの間に?
「純平……告っ……たの?」
無言で前を歩きはじめた純平の背中が、YESと言っていた。