「僕ね、一応生徒会長なんだ」

「へ!? はあ……、知ってます」

思いの外長話を予想させる話し出しに、ボクは姿勢を正して椅子に座り直した。


「生徒間の問題の芽を見つけた時には、早めに摘まないといけないから」

「はあ……はい?」


全く話が見えない。
あれ、告白しに来たんじゃなかったっけ?
ボクの勘違いだったか?

って言うか、問題の芽……?


「ボクに何か」

問題が、と聞こうとする言葉を、会長は慌てて遮った。


「君たち、3人のこと。岸本直さん、小早川美紗さん、高岡純平くん」


間違いなく正確にフルネームで、彼はボクらの名前を並べた。

ボクたち3人が?
問題?


思わぬ指摘に一瞬頭がグラついたけど、目の前の人が優しい顔で笑うから、それは杞憂なんだと分かった。