運命の――2月14日、木曜日。
ボクの心情に反して皮肉なほどの青空にさんさんと輝く太陽が、ここ何日かで一番に気温をあげていた。
それこそ、チョコレートを溶かすくらい。
うん、ボクはクッキーで良かったと思おう。
クッキーに混じったチョコチップなら、少しくらい溶けても大丈夫だ。
「なお! おはようっ」
「おはよ。……美紗、やけに機嫌いいね」
美紗が『おはよう』の後に小さい『っ』を付けることなどそうそうない。
下手したら音符マークまで付きそうなその語尾には、薄気味悪い違和感すら感じて逆にボクを不安にさせる。
「おう、なお。朝から妙にテンション高いんだよ、コイツ」
ボクの心情に反して皮肉なほどの青空にさんさんと輝く太陽が、ここ何日かで一番に気温をあげていた。
それこそ、チョコレートを溶かすくらい。
うん、ボクはクッキーで良かったと思おう。
クッキーに混じったチョコチップなら、少しくらい溶けても大丈夫だ。
「なお! おはようっ」
「おはよ。……美紗、やけに機嫌いいね」
美紗が『おはよう』の後に小さい『っ』を付けることなどそうそうない。
下手したら音符マークまで付きそうなその語尾には、薄気味悪い違和感すら感じて逆にボクを不安にさせる。
「おう、なお。朝から妙にテンション高いんだよ、コイツ」