ヤバい、今、顔が赤い(多分)。
赤いどころじゃない。

いや、むしろそんなのはこの際どうでもいい。
今ニキビが噴火して何かが噴き出したら、一生笑い者にされるのは決定だ(純平に)。


ボクがどうにかその火山活動を悟られまいと画策するのを助けるかのように、美紗が

「もう、いい加減お昼いただきましょうよ」

と呆れたように全員を促した。


「食べながら話しましょう――、会長への制裁も、物理の件も」


……【制裁】って、何ですか先生。

にっこり微笑んだ美紗の言葉に引っ掛かりを覚えてチラリと右側に座る先輩を確認すると、手の甲に顎を置いたポーズが【考える人】のようだ。

ボクの視線に気付いて顔を上げた先輩と目が合うと、彼は無言で何かを――多分、『ごめんね』を、もう一度気まずそうに伝えてきた。