「羨ましっすか? 先輩。ごめんねー! 俺となお、昔っからこういう仲だから」


……純平は、その不安な気持ちを決して外に出さない。
先輩をからかうようなことを言って、もう一度ボクの頭を必要以上に強い力でぐちゃぐちゃにした。


「痛いって、馬鹿!」

ボクが大げさに痛がったら、先輩も大げさに心配してちょっと大変なことになりかける。

最後に先輩が純平に、

「なおは女の子なんだから、もっと丁寧に扱えよ!」

と怒った時、ボクは一気に顔の温度が上昇するのを感じて焦った。

だってその急上昇は、ニキビが飛び散るんじゃないかと思うくらいの勢いだったんだから。