ボクが適当に言葉を濁したせいで、生徒会室はさらに微妙な空気に包まれた。


だけどそれを――、

「……ちょっと。何してんの? 純平」

一掃出来るヤツ、と言えば、コイツだ。


神妙な顔つきでボクが座る椅子の傍に歩み寄ってきた純平が、無言でボクの頭に手を置いた。
下から見上げると、純平は、美紗の顔と響先輩の顔を交互に確認するように目線だけを動かしている。


意味不明の純平の行動に倣って、先輩に視線を――向けかけ、慌ててボクは目を逸らした。


ボクの視線に気付くまでのほんの一瞬、引きつった響先輩の顔に見えた小さな苛立ち――。

それっていわゆる……【嫉妬】?


なんか――……恥ずいッ!!