「明後日――……」

両手で包んだ彼の手にボクの熱が伝わった頃に、ようやく純平は口を開いた。


「俺がフラれたら、お前、慰めてくれる?」


「……大丈夫だよ」

怖がらなくても。
美紗は、きっと純平のことが好きだから。


疑う余地など、一体どこにあるんだろう。
でも、そんな無責任なことを、ボクは言えない。





「笑ってあげる」




震える純平を、ボクはそっと抱きしめた。

あの時、身体を張って美紗を守ったみたいに。