「……懐かしーな!」


そう言って重たいバッグをベンチに放った純平に倣い、ボクも荷物を置く。
ベンチに座るではなく、純平はタイヤのアスレチックにひょいと飛び乗った。


ぴょんぴょんと1つずつタイヤの上を跳んで移動していく純平に

「それ、馬跳び用だろ」

とツッコむと、

「今更こんな低い馬跳べるかよ」

という答えが返ってくる。


試しに一番手前のタイヤに手をついてみると、確かに跳ぶには低すぎる高さだった。
前につんのめるのがオチだ。

昔はこの高さがちょうど良かったのに。


「チビだったんだなぁ、あの頃は」

ちょっとだけ感慨深くなって、そう呟いた。