ボク目当ての女子は、経験上3パターンに分類される。

1、ボクを男と勘違いしたマジな女子。
2、ボクを女と知ってのガチ百合女子。
3、ボクが男だろうと女だろうと関係なしのただのミーハー。


3の場合は一蹴する。
でも、群れずに1人で来た勇気には敬意を表したい。
こういう場合は大抵1だ。
2のケースは……まあ、あんまりないから。


だからボクは、きちんと立ち上がって彼女の方へ歩いた。

「何か?」

「あの……お伺いしたいことが……ッ」


ああ、回りくどいのはヤだな。
先手を打とう。
彼女にわざわざ恥をかかせることもない。


「ストップ。あのね、ボク、こう見えても「なお先輩は」」

……被せてきた!

でも、彼女はすぐに口ごもる。
気を取り直して続きを、

「……だし、「生徒会ちょ」好きなんだ」

「なお、その子違う――!」