「で、どうすんの?お前」

「……何が?」

「だから、響先輩のこと」


……純平は、ボクの様子が変なことには気づいても、その原因については知る由もなかったわけで。


だから、タイミング的にそう解釈していても致し方ない。
ボクが先に帰ったあの日、純平が知るボクにとっての事件と言えば、先輩の件しかないのだから。


――要するに、ただの勘違いじゃないか!


「14年って……」

「はぁ? 何言ってんの? お前」


思わず出てしまったため息を誤魔化しもせずに、何でもないと手をひらひらさせた。