ボクのその、主語が不明確で中途半端な発言を、めんどうなことに、美紗は聞き流してくれなかった。

大きな目を2回、またと2回瞬いて――、


そして、予想もしていなかった言葉をボクに投げつけた。


「生徒会長はグルメじゃないんだ? そんなこと、良く知ってたわねなお」


……ちょっと、待ってよ。
今、どっから先輩出てきた?


手を止めて記憶の糸を手繰り寄せると、確かにあの時美紗はこう言っていた。


――『純平にあげるのに、生徒会長にあげなかったら可哀想ね』――