「――……ははっ」

汚しても問題なさそうな適当なロンＴを重ね着した、鏡の中のボクが渇いた笑いを漏らした。


万が一にもうまくいって、それなりのものが作れたとして、だからどうだって言うんだろう。
それを持っていって、美紗と純平に渡して、それで？


『お前が作ったの！？なかなかやるじゃん』
純平はそう言って、食べてくれるんだろうか。

いや、純平のことだからきっと、
『食えるの？　コレ。死なない？』とでも言うのかな。


もし――万が一。

『悪い、お前からは受け取れない』

――……とか言われたら、どうするつもり？


バカじゃん、何本気にしてんの？
義理でしょこんなの。
つーかむしろ、実験台だから。
ほら、早く毒見してよ。


……って言って、ちゃんと笑える？