「だから、誰に……」
言いかけて、止まる。
美紗は、やっぱり純平にあげるんだろうな。
そんで、純平は……。
もやっとする。
見ないフリを決めたはずのシコリが、痛みを伴って再び現れた。
――純平は、ボクからは受け取らないかもしれないじゃないか。
「あげる相手もいないし」
あたりさわりなく断ろうとしたのに。
「あら、私にちょうだいよ」
と、美紗はあっさりかわした。
「それに純平にも。せっかく作ったのにあげなかったら、純平拗ねるわよ」
楽しそうに笑いながら、美紗はそう言う。
あげなかったら拗ねる?
どころか、あげようとしたら断られるという結末を予想しているボクにそう言うのか。
ねえ美紗、本当にそう思ってる?
本当は。
言いかけて、止まる。
美紗は、やっぱり純平にあげるんだろうな。
そんで、純平は……。
もやっとする。
見ないフリを決めたはずのシコリが、痛みを伴って再び現れた。
――純平は、ボクからは受け取らないかもしれないじゃないか。
「あげる相手もいないし」
あたりさわりなく断ろうとしたのに。
「あら、私にちょうだいよ」
と、美紗はあっさりかわした。
「それに純平にも。せっかく作ったのにあげなかったら、純平拗ねるわよ」
楽しそうに笑いながら、美紗はそう言う。
あげなかったら拗ねる?
どころか、あげようとしたら断られるという結末を予想しているボクにそう言うのか。
ねえ美紗、本当にそう思ってる?
本当は。