「それにしてもコンビニって。授業サボりっすか?」

信じられないスピードですでにバナナロールを食べ終わった純平が、無言になりかけた空気を一掃する。


言われてみれば確かに、授業が終わってから買い物に行ったにしては戻ってくるのが早すぎる。
最寄りのコンビニまで往復したら、それだけで20分はかかるはずなのに。

授業をサボって学校を抜け出すような人には見えなかったんだけど、そうは言ってもボクはこの人のことをほとんど知らないし。
決めつけるのはいけないか(おかげでパンプキンも貰えたのだし)。


だけどサボり疑惑を抱いたのは、ボクと純平だけのようだ。

美紗が当然のように

「馬鹿ね、3年生はもう授業ないのよ」

と言ったから。


――授業が、ない?