部屋の主不在の生徒会室は、昨日より少しだけ寒く感じた。


「施錠しないのかしら、この部屋」

と、美紗がもっともな疑問を口にする。
けど、ボクらは既に中に入ってしまっていた。

「まあ、許可もらってるんだし中で待ってればいいんじゃね?」

うん、ボクもそう思う。


ていうかボクらに与えられたのはここで安全に昼休みを過ごす権利であって、先輩と一緒に昼飯を食うという制約があるわけでもない。
つまり昼休み中はこの部屋で何をしようと自由だ。
むしろ鍵がかかっていたら困る。


美紗と純平は律儀に昨日と同じ席に座った。
ボクはとりあえず弁当とウーロン茶とコーヒーを並べて机に置くと――。


「……ちょっとなお、何してるのよ」