席に座るとすぐ、キラが来た。

『りーちゃん、なしたの!?』

キラが物凄く驚いた顔でアタシを見てる。

そうだよね…だって、アタシだって不思議だよ。


「うん。なしたんだろうね?ハハ…。」

『りーちゃん、なんかあったの?ここに来なくても俺は話聞くんだよ?』

「うん。よくわかんないや」

キラは心配の顔を向けている。
アタシはもう、それだけで、あの日の謎なんてどうでもよくなった。


あぁ、そうか…


キラに会いたいとか言って、アタシは自分から誘うのが怖くて、ここに来たら断られることもないし、絶対にキラに会える。

だから、自分であの日の謎を知りたいなんて勘違いしてた。

謎なんてどうでもよくて、キラに会う自分の中の口実だ。