早速、面接日の夜から働くことになった。

平日なのに意外と早い時間から混み出す。

アタシは新規でくるお客の相手を主にさせられる。

もう慣れた手付きで、煙草に火を付け、お酒をつくり、作り物の笑顔を振り撒く。

何人も連絡先を交換し、店がしまった後にマリアさんに言われた。


『ミリアちゃん、すごいわ!期待の星だね♪』


アタシの源氏名はミリア。

ママのマリアさんに褒められたが、軽く笑顔で交わし、アタシは帰路につく。


だって…ここではきっとアタシはNo.なんてすぐだと思う。
前店からのお客様がいるし…

アタシは自分でいうのもなんだけど、この仕事は向いてると思う。
前の店ではいつもNo.2。

その前の店でも…その前も。

それだけでも、きっと凄いのだろうけど、アタシは自分の為にも一番になりたかったから。

店の質を下げたとしても。

勝てる試合だと分かりきってるところでも。

私には最大の武器がある…。

もう24の自分のプライドを護るために。

アタシがこれからもこの世界にいられる自信を持つために。