自分で言って、照れてるなんて。


アタシがアタシじゃなくなってるみたいで、今までの自分が壊れていくようで、アタシはそんな自分を誤魔化すようにキラに言った。


「声だけね。」


キラはニコッとして、ありがとう。と言った。


その後、カラオケで2時間、自分が何を歌ったのか覚えていない。


好きだとか嫌いだとか、アタシは簡単に言える人間なのに。

嘘つくのなんて平気で、偽りだらけの自分なのに。


それをキラの前で、言えない。いや、言うと動揺してしまう。


その理由をアタシはまだわからない。