それからは、

あんまり彼と関わることが

なくって、


ちょっと寂しいな、なんて

変な気持ちになった。




なんでやろな。

あたしは最初から

アンタに、どこか

魅力を感じてたんやと思う。


相も変わらず

アンタは

目立つ容姿やったけど、

あたしには

そんなん、気にならんくらいに、


アンタに魅了されてた。






ふと、視線を感じた。


横を向いてみると、

やっぱり彼がこっちを見てた。



よく考えてみたら、

彼は無口だ。


初めて話したときやって、

特にベラベラと

喋らんかったな。


「 なんか用? 」

あたしは、

ごく自然にそう聞いた。


それでも彼は

何を答えることでもなく、

ただじっとあたしを

見据えていた。


それは、あたしの何かを

探り出すような、

覗かれてるような、

そんな気分になって、


あたしは

なんだか居心地が悪かった。



でも、それは

嫌なわけじゃなくって。



あたしは彼から目を

逸らすことが


できなかった。