あたしたちは、

駅前のスタバにいた。



ここまで

来る途中、

たくさんの視線が、

私達に集まってるのが

わかる。



でも、

そんなこと

彼は、お構いなしに、

どんどん進んで行く。



その姿は凛々しくて、

あたしの心なんて

簡単に奪われてしまう。


なんで、

彼のような人が、

こんな格好をしてるのか、

気になる。


でも、聞いたら

嫌われちゃうことかも、

しれない。


あたしが予想するよりも、

はるかに大きな

過去があるのかも、

しれない。




だから、

あたしは彼に

何も聞けない。



それでも、

今、彼の隣に

居ることが

あたしは嬉しくて、

それだけで満たされた。











あたしがこの時、

もっとちゃんと

アンタに色んな事を

聞いていたら。

きっと、

こんな未来は来なかった。

怖がってごめん。

アンタに嫌われたくなかった。


…でも、

確かにアンタに

嫌われなかったかも

しれないけど、

アンタの本当の姿を、

見ることができなかったね。



あーあ、

あたしもアンタも、

本当に馬鹿だね。


相手の事を

想いやり過ぎて、

自分の事が、

見えなくなってたね。