コンコンコン


[失礼します。桜木舞です。]


[入れ。]


私は社長室をぐるりと見渡した。若社長は


もう来ていた。


[早速だが、内容を言う。]


何か嫌な予感がする………。



こんなときの予感は大体当たるんだよねぇ。



[お前ら2人には、ブラックの潜入捜査に行


ってもらう。表向きには大型なパーティー



だが、ワタシが思うには、何か取引きをす


るに違いないとにらんでいる。…………………]


[………………えっ?]

タイミングよく、私と若社長の声がハモ


った。



えっ?!何で私が?今までこんな大きな仕


事なんて、無かったのにっ!すっごい!!


とか私が思っている間に、若社長は冷静さを


取り戻した。




でも質問したいことがたくさんある!


[え…………。でも社長!そんな服は私、持っ


てませんよ!]


そんな質問を私は社長にぶつけた。


[心配はいらない。服や道具はワタシ達で用


意する。詳しい話は、石川に聞いてくれ。]


[石川頼んだぞ。]


[はい。おまかせ下さい社長。]



[ついてきて下さい。]


そう言って社長に一礼して社長室を出た。


若社長も同じ様にしてついていったので、


私も真似をして出て、2人の後をついてい

った。