夏になると限定で、美味しい野菜炒めが試食で食べれる。


早く食べたくて、少し薄暗い森の中の近道を通ることにした。




「あれ、さらちゃん？」



薄暗い森の中に入ろうとした瞬間、後ろから声がしたから振り向くと、漬け物を持って来てくれた近所のおばさんがいた。



「あっ、おばさん！」



「さらちゃんじゃない、どこに行くの？」



「ちょっと、駅前の商店街に行こうかなと思って…。」



「そう、気をつけてね。」



おばさんの顔が青ざめていたことを、疑問に思いながら近道を歩き続けていると、ようやく商店街らしき建物が見えてきた。




あっ、あそこだ！





走り出そうとした瞬間、気の根っこにつまづいて転んでしまった。





「いったぁー。」




もう！何なのこの根っこ。
　　



突然、生暖かくて強い風が吹き、被っていた帽子が飛ばされてしまった。