「久しぶりね、クラウス」
「え?」
王都の近くにある街の中をパトロールしている時、突然姿を現したのは純血のヴァンパイア。
その純血は、前に一度だけ会ったことがあり、母親の友達だった人物。
名は、セリア・メイフィールド。
アメリアの母親だった。
「…お久しぶりですね、セリアさん」
一緒にパトロールしていた吸血鬼討伐隊と別れて、人気の少ないところに移動した。
セリアさんと会うのは、メイフィールド家に訪れた時以来だった。
「本当に大きくなったわね。前に会った時はあんなに小さかったのに」
「あれから、かなり時間が経ちましたからね」
「そうね。シンディがいなくなって…随分時間が過ぎたものね」