それから俺は、ヴァンパイアに関する仕事を積極的に引き受けた。
犯罪を犯したヴァンパイアを狩るために。
暫くそんな生活が続き、数十年経った頃、ノーマンとコーネリアが入ってきた。
コーネリアはヴァンパイアによって家族が殺されたからという理由で入ってきた。
それが一般的な理由。
大体吸血鬼討伐隊に入ってくる奴らは大事な人がヴァンパイアに殺され、復讐したいという理由が多い。
俺だって、そのうちの一人。
だけど、ノーマンは違った。
ノーマンは幹部からスカウトされ、吸血鬼討伐隊に入ってきた。
‘‘幹部からスカウトされた”というだけでも珍しいのに、ノーマンはヴァンパイアではなく人間というのにも吃驚した。
だって、幹部たちがスカウトするのは、身体能力やその人の人格など、より優れた人しかしない。
ヴァンパイアなら人間よりも身体能力が高いから納得するけど、人間でスカウトされたなら、どれだけ優れてるんだろうと少しだけ興味を持った。