俺が吸血鬼討伐隊に入ったきっかけは母親がヴァンパイアに殺されたから。



母親を殺した奴を見つけ出すには吸血鬼討伐隊に入った方が情報が入るし、何かと好都合だったから。




だけど、当時は吸血鬼討伐隊に入ろうと思ってもまだ年齢が満たしてなかったから、セーファスの計らいで、訓練だけ受けさせてくれた。



それからはどんな厳しい訓練にも積極的に取り組んだ。



全ては復讐のために。



そのおかげで、正式に吸血鬼討伐隊に入った時にはヴァンパイアを相手にできるようになった。



そして吸血鬼討伐隊に入って数年後。



セーファスの秘書、セオが俺の母親を殺した犯人を探し出してくれた。



まさか、犯人が自分の父親だったなんてな…



初めて対面する父親。


父親と対面したら、少しは情が出てくるかと思ったけど、それは全くない。



それどころか憎しみが一気に倍増された。


この世で一番憎い相手。
今一番殺したい相手。



こいつの身勝手な我儘で、母さんを最初から最後まで巻き込んで…



絶対に許さない。