「……もう少し、ここにいる気はないの?」
「ああ。俺にはもうここにいる意味がない」
「…意味、ねぇ…」
俺の言葉にセーファスは何処か寂しそうな表情をする。
「確かに、ここに入った目的は復讐だったもんね」
「結局誰かさんがトドメを刺したけどね」
「仕方ないでしょ。決まりなんだから。そこは許して」
セーファスは苦笑し、再び窓の方へ向き外の景色を眺める。
「…本当、あっという間だよね。時間が過ぎるのって。ついこの間入ってきたって感じがするのに」
この数十年、いろいろあったよね。というセーファスに俺は昔の記憶を思い返す。