「ふはっ…」
笑ってやがるー…。
「っ…!!なにがおかしいんだ!」
「っ、あはははっ…!!」
隊士たちは笑われたことでバカにされたって勘違いしたみたい。
顔を真っ赤にさせ怒鳴ってる。
「クスクス…すみません。
バカにしたのではありません…
ただ…
言いたいこと言えるじゃないですか」
へにゃ、と笑った。
あ、あれ?
なにか変だった……?!
みんな私の方見て呆然としてるんだけど!
ぅー…!もうっ!なるようになれ!
クルッと土方さんの方に身体を向け両手を広げてみせる。
「これが隊士たちの不満です!」
「オレにどうしろと…?」
「確かに組織というものに、上下関係は必須です。
でも、隊士たちの言葉を感情を殺させるのは違います。」
「……」
まっすぐ土方さんをみて訴えかける。
土方さんは静かにわたしの言葉に耳を傾けてるみたいだった。
「意見を受けいれろと言ってるのではありません、ただ耳を傾けて聞いて下さい。
近藤さんがここの連中は家族だと言いました。なら、家族の言葉を聞いて下さい。勿論、組織としての上下関係と普段の家族という切り替え、境界線ははっきりさせないとですけど…」
言いたいことを言えて、満足!
ふぅ…、
とりあえず土方さんの手を掴み隊士たちの前まで連れていく。
「聞くだけでも、違うんです…。
耳を傾けるだけでいいんです。思ってることを聞いてあげてください」
大丈夫、まだ間にあう。
まだ、歯車は戻せるからー……。
隊士に笑いかけ言うように促す。
初めは流石に土方さんに言うのを躊躇ってたみたいだけど
土方さんの「言いたいことあんなら言え」という言葉で隊士たちは口を開いた。