それから総司はつばさのいる部屋を離れ暇そうに歩いていた。

「ん〜…
にしても、土方さんあの子をどうするのかなぁ…ここ女中禁止なんだけど…」


ここは女中禁止なのだがつばさの存在は屯所内の全隊士に知られているため今更男装などできない。
その状況で彼女をここに置くということは少し難題だと思う総司。




「あれ、総司じゃん!
監視はどうしたんだよ?」


考えながら歩いていた総司に、総司より少し身長が低く目がクリッとしていて犬を連想させるほどの可愛らしい青年が歩み寄ってきた。
 
「あっ…平助か…」


平助、もとい藤堂平助。

「なんだよ、俺でわりぃーのか?」

「そんなこといってないでしょ…
それよりなんだっけ?」

「だーかーらー!
監視はどうしたんだよ!」



「あぁー…。
全然動かないからちょっと散歩ー」

「散歩って…バレたら土方さんが怒鳴るだろうな…」

総司の言葉にため息をつき、
怒鳴る土方さんを想像した平助は少しフルッと身震いをした。



「まぁ、山崎くんがいるからもしもの時は大丈夫でしょ」

「そうだけど…」